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研究レポート

1 終活とは

著者:弁護士 川名 秀太

2020/10/21

(1)終活とは

「終活」とは、「人生の終わりのための活動」、のことを言います。
 人生100年時代とも言われる昨今では、日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳に達しております(令和元年厚生労働省簡易生命表)。
 一方で、健康寿命(※1)は、男性72.14歳、女性74.79歳(平成28年厚生労働省・最新)となっております。
 相続の場面では、遺言が存在しない場合、遺産分割協議によって、相続人間で遺産を分け合うことになりますが、その分割の際に、被相続人(亡くなった方)の意思が反映されるかどうかはわかりません(遺産分割については、「相続・遺言・遺産分割・遺留分に関する法律問題」参照)。
 自己の財産の相続について、死後に自己の意思を反映させるためには、遺言を書いておく必要があり、それも終活の一つということができます。
 財産関係の問題以外にも、自分の死後の葬儀やお墓に関すること、友人等への連絡、SNSアカウントの削除、賃貸借契約の処理等すべきことはいろいろありますが、亡くなった方の意思が分からない場合、これらの処理を巡り、家族間で対立することなどもありますから、いざという時に遺された家族を苦労させないための準備も必要です。
 死後のことだけでなく、認知症などにより、意思の表明が困難になった後も、自分らしく生きるための準備をしておくことも終活の一つです。

※1
健康寿命:平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間

(2)終活のステップ

 終活には、①現状を把握し②自分の希望・周囲の希望を把握し③形にする・遺す、というステップがあります。
 ①現状の把握では、相続人は誰か、財産としてどこに何があるか(預貯金、貸金庫、土地建物、有価証券、誰かに貸したお金…)、自分が誰とどのような契約をしているか(住居の賃貸借契約、インターネットプロバイダー、SNS、スポーツクラブ、互助会…)等の把握をする必要があります。
 その上で、②自分としては誰に何を遺したいか、誰に何をして欲しいか、等を考え、周囲の希望も聞いてみて、最終的にどうしたいかを決めます。
 最後に、決めた内容を元に、エンディングノートを書いたり、施設や葬儀社の選定をしたり、遺言を作ったり、任意後見契約を結んだり、死後事務委任契約を締結したり、といった③形にする・遺す、という作業をすることになります。
 一人では中々難しいようであれば、家族の助けを借りたり、市民相談に行ってみたり、専門家に相談してみたりするのもよいでしょう。

(3)終活として行う法律的なこと

 終活として行う法律的なこととしては、以下のようなものが考えられます。

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