家族等の関係者の対応方法(番外編)
家族等の関係者の対応方法(番外編)
多重債務者である親族から、借金のためにお金を貸してくれないか、お金を借りるために保証人になってほしいと頼まれた場合、家族はどのように対応すべきでしょうか。
結論としては、そのように頼まれた場合は、私の経験から言って、原則として断固として断るべきでしょう。
借金をする人は残念ながら、何度も繰り返す傾向があります。困っているときに、家族が安易に金を援助することは、一度は借金を返済することにはなりますが、本人はしばらくして借金を始めることになります。家族に援助を頼むときには、借金をした本人も確かに反省していますが、しばらくするとそのことを忘れてしまうのです。
借金を繰り返すことは、借金をした本人にとっても、よくないことであるばかりか、家族にとっても経済的にも大きな負担を与えることになり、場合によっては家族等も借金を背負い破産しなければならなくなります。借金をして苦しんでいる者を家族が助けたい気持ちはもっともですが、助けることが借金をしている本人をさらに苦しめ、家族自身も破滅に追い込んでしまう可能性があることを肝に銘じる必要があります。かつて、私のところに来た相談者の中に、長男の事業のための借金の保証人になった兄弟が、結局、全員が破産しなければなかったことがありました。
もっとも、借金問題の解決のためにお金を出すこと(弁護士等に頼むための費用を出す、引っ越しのための費用を出す等)は、何も問題がない、むしろ積極的にすべきであり、そういった面で援助をしてあげるのが良いでしょう。