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研究レポート

8 MPREについて

著者:弁護士(日本・米国ニューヨーク州)・弁理士 南部 朋子

2007/11/9
(追記)2016/2/26

1. MPREの概要

 MPRE(Multistate Professional Responsibility Examinationの略)は、大雑把に言えば米国の司法試験の一環をなすものです。この試験で所定の成績をおさめることが米国内の各Jurisdiction(管轄地域)で弁護士登録を受けるために必要です(ただし3つのJurisdictionでは不要とされています。2007年11月現在)。弁護士・裁判官・検察官の職業倫理を問う試験です。
 例えば、弁護士と相談者との間に利益相反がある場合の弁護士の対処方法、弁護士の守秘義務の原則と例外、裁判官・裁判官候補者にはどの程度の政治的活動が許されるかなどに関する知識が問われます。

2. MPREの問題形式

 試験はマークシート方式で、問題数は60題です。英語を母国語としない者にとっては、問題文を読むのも一苦労であり、制限時間である2時間5分の間に問題を全部検討できないこともままあります。
 それに比べ、米国人のロースクール生の中には、1時間半程度で問題を解き終わって試験室を出て行く者も数人見受けられました。私が知るかぎりでは2007年11月のMPREを受けた後に晴れやかな顔をしている者はおらず、「自信をもって解答を選択できなかった。」とか「試験のことはどうか何にも聞かないで欲しい。」などと言って肩を落としていました。

3. MPREの受験までの手続

 MPREは年3回実施されており、2007年は3月、8月、11月に実施されました。申し込みはオンラインあるいは郵送によって可能です。オンラインの申し込み方法は、National Conference of Bar Examinersのサイトの該当部分http://www.ncbex.org/multistate-tests/mpre/guidelines/registration/に書いてあります。
 受験申し込みの締め切りは、通常の締め切り(regular receipt deadline)と、それより遅い締め切り(late application receipt deadline)の2種類がありました。regular receipt deadlineに間に合うように申し込めば受験料は55ドルですが、それより遅いと、受験料は110ドル、つまり2倍に跳ね上がります。早く申し込めば、自宅からのアクセスが楽な試験会場(例えば自分の通うロースクール)で受験できる可能性が高まりますから、申し込みは早いほうが色々とお得なようです。
 オンラインで受験を申し込むと通常、受験票は電子メールで送られてきます。

※MPREについての最新情報・詳細は、主催者であるNational Conference of Bar Examinersのサイトhttp://www.ncbex.org/multistate-tests/mpre/をご覧下さい。

(2016/2/26追記)
 現在のMPREのオンラインの申し込み方法は、
National Conference of Bar Examinersのサイトの該当部分
http://www.ncbex.org/exams/mpre/registration/
に記載があります。
 その他MPREについての最新情報・詳細は、National Conference of Bar Examinersのサイト
http://www.ncbex.org/exams/mpre/

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