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即断してはいけない、というのは、いつまでも返事を保留しておいてよい、ということではありません。
クレームの担当者は、早期のレスポンスを心掛ける必要があります。
最初は純粋に意見を伝えるつもりだった顧客が、レスポンスが遅いことでクレーマー化することもあります。反対に、どうしようもないようなクレームが、早期のレスポンスで鎮静化することもあります。
顧客がクレーマーになるかどうかは、実に流動的なものなのです。
早期のレスポンスを考える際に大切なことは、「早いか遅いか」を判断する際に、「自分の感覚」よりも「顧客の感覚」を意識することです。
最終判断をするために社内で何重もの手続きが必要で時間がかかる場合、担当者としてはこれ以上ないスピードで回答したつもりでも、顧客にとっては遅すぎるのかもしれません。最終判断に時間がかかるような場合は、中間報告という形で、簡単でもレスポンスを返しておくといいでしょう。
特に、現代社会では、インターネットの普及により、クレーム早期対応の重要さが増していると言えます。現場ではよくある些細なトラブルが、顧客によるインターネットの書き込みで、いわゆる「炎上」状態となった例は数えきれません。いったん炎上してしまうと、周りのあおりも加わって、事態の収束に膨大な時間と費用をかけることになりかねません。
早期のレスポンスを心掛けることにより、顧客がクレーマー化するリスクを減らすこと、これが重要です。
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