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研究レポート

7 時効期間の計算方法(2)-民法上の時効の満了点

著者:弁護士 丸島一浩

2010/8/26
(改訂)2011/11/21

1 満了点

(1)時効期間を「時間」によって定めたとき
民法上には明示された規定はありませんが,その時間の経過によって時効が完成すると解するべきだと考えます。

(2)時効期間を「日」によって定めたとき
 その末日の終了をもって満了します(民法141条)。

(3)時効期間を「週・月・年」によって定めたとき
 その末日の終了をもって満了します(民法141条)。
 期間を「週・月・年」で定めた場合,その期間は「暦」によって計算されます(民法143条1項)。
そして,期間を「週・月・年」の途中から起算したときは,その「起算点の週・月・年に応当する日」の前日に満了することとされています(民法143条2項本文)。

2 具体例1

 たとえば,「8月15日から1年3か月後に時効が完成する」という事例の場合,時効の起算点は,月の途中である8月15日からとなります。そして,期間の満了日は,起算点の1年3か月後である翌年11月15日が「起算点の月に応当する日」になりますので,その前日,つまり翌年11月14日となります。したがって,翌年11月14日の終了をもって時効が完成することになります。

3 特殊なケース

では,「起算点の月・年に応当する日」がない場合には,どのように解するべきでしょうか?  たとえば,「8月31日の1年1か月後に時効が完成する」という事例の場合,「起算点の月に応当する日」は,翌年9月31日ということになります。しかし,9月には31日という日はありません。
 この場合には,「その月の末日に満了する」と規定されています(民法143条2項ただし書)。
 よって,この事案では翌年9月30日に時効が完成するということになります。

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