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研究レポート
１４ 強制的回収方法（その４ 民事執行）
債務名義を取得したら民事執行手続きにより強制的に債務者の財産から取り立てを行うことができます。具体的な方法としては、次のような方法があります。
ア 債権の差押
債務者の有する銀行預金債権、債務者の第三者に対する売掛金債権等に対して行うことが考えられますが、売掛金債権等については誰に対して有しているのかということについて情報を収集することが必要となります。
イ 不動産の差押
不動産に対して差押をして競売にかけることになりますが、すでに抵当権が設定されていたりする場合は無剰余取消（配当がないとして競売手続きが取り消されること）になったりすること、申し立てるのに予納金（最低でも５０万円程度）が必要となることには注意が必要です。
ウ 動産の差押
価値のある動産が少ないこと、動産は移動が容易であることから実際には利用されることは少ないようです。
いずれにせよ、執行を行うのであれば、債務者が財産を隠してしまう前にできるだけ迅速に行わなければなりません。
債権回収講座
- １ はじめに、債権回収の大原則
- ２ 日ごろから心がけるべきこと（平常時の管理）
- ３ はじめにやるべきこと（不払い理由の調査）
- ４ 任意的回収方法及びその注意点（その１）
- ５ 任意的回収方法及びその注意点（その２）
- ６ 任意的回収方法及びその注意点（その３）
- ７ 任意的回収方法及びその注意点（その４）
- ８ 任意的回収方法及びその注意点（その５）
- ９ 強制的回収方法（緊急時の管理）
- １０ 強制的回収方法（手続きの流れ）
- １１ 強制的回収方法（その１ 民事保全）
- １２ 強制的回収方法（その2 債務名義の取得（１））
- １３ 強制的回収方法（その3 債務名義の取得（2））
- １４ 強制的回収方法（その４ 民事執行）
- １５ 詐害的行為への対応
- １６ まとめ
- １７ 補論（改正民法施行後の個人根保証について）
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