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研究レポート

11 対策②(その1)

著者:弁護士法人リバーシティ法律事務所

2013/10/25

Q

 ある会社が、当社とある契約をしたいと求めてきました。
 その会社とは、初めての取引となります。
 その会社と契約をするか否かを判断するために、どのような点をチェックすればよいか?

反社チェックの具体的方法~優先順位をつける~

 この点をチェックすればチェックとして完璧である などというものはありません。

 特に、「2 反社会的勢力の実態(1)」で記載したとおり、反社会的勢力に対する規制が厳しくなった現在、会社の代表者としては肩書に問題のない者を据え、これを反社会的勢力に属する者が陰で支配するなどして、その本来の姿を外から見えにくくする不透明化の実態があると言われています。
 そのような状態で、事前に、相手が反社会的勢力か否かを見極めることは難しく、調査は綿密であればあるほどよいといえます。

 一方で、契約をするかどうかの判断を迅速に行いたいという要請もあるはずです。
 そこで、全ての取引について、同じ項目を常にチェックすべきとするのではなく、取引により、優先順位をつけることが有効です。

 たとえば、規模が大きい(自社から出て行く金が大きいなど)契約や、新規取引先については、優先的にチェックし、そのチェック項目を増やし、慎重にチェックするということです。

 その際、優先順位の付け方については、社内で、ある程度客観的な基準を作っておくことが有益です。
 担当者の恣意的運用を許せば、反社会的勢力がつけ入る隙を作ることになるからです。
 次回以降、具体的にどのようなチェック項目があるかについて検討します。

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