正義の裁判?
裁判所は、真実を明らかにし、正しい判断をしてくれる...
そのように考える人は多いものです。
しかし、裁判所の事実判断は、証拠に基づき行われるもので、なにもないところから真実を明らかにするものではありません。
特に、離婚訴訟の場合、夫婦間の問題は、密室で起こっていることから、第三者である裁判官が、どちらが悪い、と言うことを明確に判断するのは難しいのです(また、夫婦間の争いはそもそも、一方のみに責任があると断定できる場合は少ないものです。)。
離婚相談を受けていると「離婚調停で相手が嘘をついているので、裁判で真実を明らかにしたいんです!」「私が負けるわけがないから、裁判にしたいんです!」という人が少なからずいますが、100%自分の希望通りの判決が出ることはあまりないのが現実です。
もっとも、裁判にはメリットもあります。
調停ではのらりくらりと離婚を先延ばしにする「はぐらかし」ができることがありますが、裁判の判決では問答無用で、「離婚を認める」か「離婚を認めない」かの結論が出ることです。