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研究レポート

45 遺産が預金のみの場合に発生する問題

著者:弁護士 荒川俊也

2016/2/5
(改訂)2017/2/15

Q

 先日、父親が亡くなり、相続が発生しました。
 父親の財産は1000万円の預金債権のみであり、相続人は私と姉の2人のみです。
 姉は生前、父親から住宅購入資金として1000万円の贈与を受けており、今残っている財産はすべて私が取得することが平等だと思っています。
 姉は預金は半分ずつにすると主張して話がまとまらず、困っています。
 預金債権の分け方について、どのように考えればよいのでしょうか。

平成28年12月19日の最高裁大法廷判決により、判例変更がなされました。

 従前の判例によれば、預金債権は、相続が発生した場合、遺産分割を経ることなく、相続分に応じて当然に分割されるとされていました。
 そのため、このケースにみられるように、財産が預金債権のみであるような場合に、被相続人が相続人の一部に生前贈与等をしているような場合には、共同相続人全員の合意がない限り、遺産たる預貯金債権について、生前贈与を考慮した遺産分割をすることが出来ないという問題が生じていました。
 今般の判例変更により、この問題は一応解消されたものと考えられます。

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