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東京家庭裁判所の平成24年4月から平成25年12月までに終結した裁判の判決を分析した報告があります(ケース研究322号26頁「離婚訴訟における離婚慰謝料の動向」神野泰一)。
この報告は大変詳細で離婚訴訟に携わる弁護士にとって大変参考になります。
これによると、悪意の遺棄が問題となった件数は12件。認められた件数は1件ということです。8%が認められ、92%は認められませんでした。不貞や暴力などの離婚事由と比べると認める率は低いようです。認められた1件のケースは、正当な理由もないのに7歳の子供と配偶者を残して家を出た、700万円以上の年収があるにもかかわらず、4年以上婚姻費用を一切支払わなかったという事情があったそうです。
請求の金額の平均は694万円。認められた1件の慰謝料の金額は200万円とのうことです。
別居にもいろいろなケースがあり、正当な理由があったり、悪意の遺棄と評価できるほどの違法性がないというケースが多いようです。
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